いつも依頼している足場屋に「忙しくて対応できない」と言われ、大急ぎで代わりの業者を探さなければならないことってありますよね。
通常であれば、少しでも良い条件で依頼できるように複数の業者に足場の見積りを出すわけですが、時間的な余裕がない時はそうもいきません。
自分自身で足場の相場価格を適切に見極める術を身につけておくべきでしょう。
安い足場屋に注意すべき理由
足場工事には材料費、運送費、人件費などの経費が発生します。
工事に掛かる費用は、どの業者もそれほど変わらないので、基本的には同じような金額になるはずです。
しかし、安い足場屋は見積りの際にこれらの費用の一部を計上せず、後になって追加請求してくることがあります。
仮に見積り通りの金額でやってもらえたとしても、必要な工程を省略されていたり、足場がしっかり組まれていないなど、手抜き工事をされる可能性もあります。
たとえ足場の費用を抑えられたとしても、それにより重大な事故に発展してしまっては元も子もありませんよね。
見積り金額が極端に安い足場屋など、工事費が相場からかけ離れている足場屋は疑ってかかった方がいいかもしれません。
ただし、足場業者側の努力によって低価格を実現できている場合もあります。
たとえば、足場を自社保有していることで材料費を抑えることができる、仲介業者をはさまないので中間マージンが発生せず安く施工できる等です。
そのため、安い=質が悪いとは限らない点には注意しておきましょう。
足場の相場価格を適切に判断する方法
足場の相場価格を判断する方法は2つあります。
その方法とは、「足場面積からおおよその金額を求める方法」と「複数の業者に見積もりを出す方法」の2つです。
それぞれ解説していきます。
1.足場面積を計算して、おおよその金額を求める
1つ目は自分で足場面積を計算して、おおよその金額を出す方法です。
おおよその足場面積は以下の式で求めることができます。
足場面積=建物の外周×建物の高さ×1.1
仮に外周の一辺が8mの建物だとすると、外周は32mになります。
建物の高さは戸建てであれば、1階立てが約3.5m、2階立てが約6m、3階立てが約8.5mだと考えてください。
そして、足場は外周ピッタリの場所に組むのではなく、作業床を置くために数十センチ空けた所に設置します。
また、屋根部分も覆うために少し高さに余裕を持たせて足場を組みますから、およそ10%分の面積が追加されます。
ですから、一般的な二階建ての住宅を想定すると、約211mほどになります。
足場面積を求めたら、後すこしです。
足場費用は以下の式で求められます。
足場費用=足場面積×足場の単価
足場の単価は工事の種類や使用する足場の種類によって異なるため一概には言えませんが、外壁・塗装工事用の足場であれば800〜1,000円程度です。
先ほどの足場面積(約211m)に足場単価の800円を掛けると、約169,000円です。
足場工事の相場は15万〜20万円ほどだと言われていますから、この金額以内に収まっていない場合は注意が必要です。
2.複数の業者に見積りを出してみる
引越し業者を選ぶ時にもよく使われるテクニックですが、複数の業者に見積もりを出して比較するのも有効です。
おそらく、相場価格を確かめるための一番有効な手段ではないでしょうか。
急ぎの場合は「相見積もりを取っている余裕なんてない!」となるかもしれませんが、最低でも2〜3社には見積り依頼を出しておきたいところです。
また、急ぎであることを相手に悟られてしまうと、足元を見られて相場よりも高い値段を提示されてしまう可能性があるので十分注意しましょう。
まとめ
今回は「足場の相場価格を適切に判断する方法」についてご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。
足場の相場価格よりも安い足場屋には注意しましょう。
後から追加で請求されたり、手抜き工事をされる恐れがあります。
適切な相場価格を確かめるためには「複数の業者に見積りを出す」ことが一番です。
時間的な余裕がない場合は「足場面積からおおよその金額を求める」こともできます。
非常に重要なことなので、面倒臭いからといって相場価格の見極めを怠らないようにしましょう。