足場無しで工事を行うことは、ケガの直接の原因になりかねません。
仮設足場を設置することで、アクシデントの際にも命を守ることに繋がります。
また、作業効率が向上することで、丁寧で精度の高い仕事を行うこともできます。
足場なしで行う作業は様々な場面でデメリットが生まれ、事業者にとっても職人にとっても、マイナスなことばかりです。
屋根工事に足場は絶対に必要?
結論から言うと、屋根工事における足場の設置は絶対に必要というわけではありません。
以下のような場合、設置しない(もしくはできない)ことがあります。
傾きが15°以下の場合
屋根の勾配(傾き具合)がきつくなければ、足場を設置する必要がないと判断する場合もあります。
傾きが30°以上の場合、足場がないと全く作業ができないと思いますが、15°以下の場合であれば、足場を必要としないことがあるため、設置しない場合もあります。
住宅密集地
住宅が密集している場所では、足場を組むための十分なスペースを確保できない場合があります。
場合によっては、隣家の敷地内に足場を組むことで作業できるようにすることもあります。
事前に必ず隣家の許可と同意を得てからです。
これができていないと大トラブルに発展します。
しかし、屋根の工事となると2m以上の高さは確実にあります。
たとえ勾配が緩やかであろうと、地上に比べて大きなリスクを背負うことになります。
屋根工事を行う場合は、足場工事が必須だと考えておいて間違いないでしょう。
足場なしの屋根工事のリスクを徹底解説
足場を設置しない屋根工事の場合、様々なリスクが潜んでいます。
事業者にも職人にもデメリットが多いので、足場を設置しない施工はこれらのリスクを背負う覚悟で行ってください。
安全が確保されない
勾配のある屋根は、滑り落ちる危険があります。
足場やメッシュシートがあれば、落下防止になります。建設現場では、転落による死亡事故が多発しています。
死と隣り合わせの作業であるとも言えます。
従業員の安全を考えた場合、施工費用が高くても、必ず施工を依頼しておくべきです。
安全確保の観点で言えば、自社が足場工事の仕事を受注していない限り、外注することをオススメします。
安心して作業できない
落下防止の措置がされていないと、職人さんは絶えず危険にさらされながら作業をすることになります。
必然的に施工品質が悪くなるでしょう。
細かい作業であればあるほど、恐怖心があると思い通りに作業することができなくなります。
より品質の高い仕上がりのためにも、足場を組むことは必須でしょう。
近隣の被害
屋根の上から物を落としてしまった場合や塗装用の塗料が飛んだ場合など隣家に迷惑がかかることが予想されます。
隣家とのトラブルは施工後も一生続きますので、必ず避けたいところです。
最悪の場合、慰謝料や損害賠償を請求される場合もあります。
訴訟に発展
事業者の方にとって工事は事故などの危険と隣り合わせであり、労災、保険、賠償、民事・刑事罰、風評被害などそもそものリスクが非常に高いです。
訴訟に発展することもあり、足場を設置しないで屋根工事を行うことはオススメできません。
まとめ
いかがでしたか?
屋根工事において、足場を組まない場合は例外的だと考えておきましょう。
屋根のような高所作業であれば、足場の施工を行い、より安全で高品質な仕事をしたほうが良さそうです。