「鳶職が底辺」?こんな職業差別的なワードがいまだに飛び交っているとは時代錯誤も甚だしいと感じるものですが、インターネット上の心ない書き込みでは、このような発言は残念ながらよくみられます。
建設現場の作業と安全を支える花形である鳶職がなぜこのように言われてしまうのか。
鳶職が底辺と言われてしまう理由
鳶職が底辺と言われてしまう理由は一体何なのでしょうか。
主に以下の3つの理由が挙げられます。
理由1:学歴や経験がなくてもできる仕事だから
鳶職の仕事は基本的に学歴がなくても就くことができます。
そこがむしろ働く側としてはメリットで、中卒など学歴がない方も挑戦しやすい業界な訳ですが、やはり中卒や高卒など世にいう「低学歴」の人が多いことが底辺と言われてしまいやすい大きな原因となっているかもしれません。
また、鳶職は離職率が高い職業でもあり、未経験でも採用する傾向にあります。
求人でも「学歴不問、経験不問」と気軽に応募できるイメージが強いですよね。
学歴も経験も不要な職業だから「底辺」というわけでは決してありませんが、一部の方から見るとそのようなイメージを持たれやすいのかもしれません。
理由2:金髪やチャラチャラした格好をしている人が多いから
鳶職に限ったことではないですが、建設現場で働く人たちは比較的明るい髪色やチャラチャラした服装をしていることが多いです。
学生や会社員であれば基本的に髪を明るくすることはできませんので、余計に現場の明るい髪色が目立ってしまうのでしょう。
わかりやすいハイブランドを身につけたり、ジャラジャラと重そうなアクセサリーをつけているイメージもあるようです。
そうした外見的イメージからも「底辺」と感じる人がいるかもしれません。
理由3:肉体労働だから
親方など経営者側になればそうとは限りませんが、基本的に鳶職の仕事は力仕事が多いです。
特に新人の右も左も分からない時期は重い資材を運ぶ単純な肉体労働がメインです。
そういった姿ばかりを建設現場でみていると「力があれば誰でもできる肉体労働をしているだけ」と思われてしまうのかもしれません。
鳶職は建設業を支える現場の花形!
実際に建設現場で働いていたり、働く姿を知っている人はご存知のことと思いますが、結局のところ人間性は「人による」わけで、鳶職が一概に全員底辺だとは言い切れません。
そもそも「底辺」の定義とは何なのか、というところからも議論が始まってもおかしくないですね。
頭を使う職業、体を動かす職業、働き方のスタイルは違うかもしれませんが、底辺と呼ばれていい仕事はないと思いますし、鳶職に底辺のイメージがあったとしても全員がそうではないことは多くの人に知っておいていただきたいですね。
もちろん中には暴力的であったりマナーの悪い底辺と言われてしまうような行動をする鳶職の人を見かけることがあるかもしれませんが、鳶職という職業に限らず「人による」のだと声を大にして言いたいところです。
鳶職は建設現場の花形です。
私たちが住む家や仕事をするビル、この街ができているのは鳶職の人々がいてこそです。
江戸時代から現代まで人々の暮らしを豊かにするために活躍し続ける鳶職という職業に敬意を持ちたいものですね。
まとめ
今回は、鳶職が底辺と言われてしまう理由をご紹介しました。いかがでしたでしょうか。
学歴や経験がいらない職業であること、金髪であったりブランド物を身につけチャラチャラした服装をしている人が多いこと、単純な肉体労働だと思われがちなことから、鳶職は底辺と言われてしまうようです。しかし実際は江戸時代という遠い昔から私たちの住まいや街を作るために活躍し続けている花形の職業です。マナーが悪い人や暴力的な人も中にはいるかもしれませんが、少しでも「底辺」というイメージから脱していけるといいですね。