若くして稼ぐことができるとウワサの鳶職。
中には「年収1,000万円を学歴なしで」稼ぐ人もいるというのだから驚きです。
日本はまだまだ学歴社会ですし、業界・業種によっては大学を出ていないだけで就職や転職が困難になったり、賃金に大きな差が出てしまうことも少なくありません。
もしそんな中で学歴に関係なく、それだけの収入を得られるとしたら魅力的ですが、
実際のところはどうなのでしょうか?
鳶職が年収1000万円って本当?
結論から申し上げると「鳶職の親方として独立する」という条件付きであれば、年収1,000万円を稼ぐことは可能です。
とはいえ鳶職の親方として独立しても、年収1,000万円を稼げるのは一握りであり、親方の平均的な年収は600万円〜700万円とも言われています。
近頃の建設不況も後押しして、昔よりも鳶職で年収1,000万円を稼ぐのは難しくなっているという現実は理解しておきましょう。
学歴なしでも年収1000万円稼げるの?
とびの世界は実力主義ですから、学歴や年齢に関係なく稼ぐことができます。
一方で、親方になる以外に鳶職で年収1,000万円以上を稼ぐ方法はないと思ってください。
どれだけ子方として頑張ったとしても、月収35万円くらいが限度なのではないかと思います。月収35万円だと年収にして420万円ほどで、ここにボーナスがついて500万円いくかいかないかです。
実はこれでも待遇は良い方だったりします。
また、親方になれば年収1,000万円を稼げるかというと、そういう訳でもありません。
親方にボーナスはありませんから、単純計算で月に83万円以上の収入が必要ですが、それだけ稼げるのは親方の中でも一握りです。
鳶職で年収1000万円を稼ぐために必要なこと
鳶職で年収1,000万円を稼げることはわかったし、学歴が関係ないこともわかったけど、じゃあどうすれば稼げるの?という疑問を持たれている方も多いと思います。
明確な答えはありませんが、個人的な意見としては、現場で優秀な親方さんを目にしていていると、稼いでいる親方にはある共通点があると感じています。
ここからはその共通点について触れつつ、稼ぐために必要なことをその理由と合わせて解説していきたいと思います。
親方になること
繰り返しにはなりますが、鳶職で年収1,000万円を稼ぐためには自分一人の力ではまず無理です。自分が親方として若い人たちを引き連れ、質の高い仕事をスピーディに、たくさんこなしていくしか方法はありません。
段取りよく動くこと
いきあたりばったりでは作業が非効率で、なかなか仕事が終わりません。
稼ぐためにはたくさんの案件をこなすスピードが必要ですし、効率よく作業を進めていくためには先を見越して、今するべきことを逆算して仕事をしなければなりません。
特に経験の浅いとびだと、どうしていいか分からず突っ立っていることも多いです。
もしあなた自身がそうならば危機感を持ちましょう。
「手伝えることはありますか」と率先して動いて、少しでも早く仕事を覚える努力をするべきです。
そうでなかったとしても、これから親方になっていくのであれば、そうした人たちがどうすれば動いてくれるかを考えておいた方が良いと思います。
的確な指示ができること
段取りが悪くて仕事のやり直しが起こると、一気にモチベーションが下がりますし、掛かる労力も倍になってしまいます。
そうならないためにはしっかりと工程全体を把握しておく必要がありますし、曖昧な指示で作業員に負担をかけるようなことは避けねばなりません。
子方が働きやすい環境づくりをするのも親方の仕事です。
若い人がついていきたくなるような人柄の持ち主であること
一番大切なことかもしれません。
仕事をこなす能力に長けていることはもちろん素晴らしいのですが、人としての魅力がなければ部下はついてきません。
経験は自分の方が豊富な場合もあり、自分でやったほうが早い場面も多々あるかもしれませんが、あえて頼るのも大切です。
部下の成長にもつながりますし、信頼関係も生まれます。
部下の立場から見ても「自分は必要とされている」と感じられれば、もっと頑張りたいと思えるはず。
仕事の頼み方ひとつで部下のやる気は大きく変わりますから、「どうすれば部下は気持ちよく働いてくれるか」を常に考えながら仕事をすると、部下にとって良い指導者になれるかもしれませんね。
まとめ
今回は鳶職が年収1,000万円稼げるのは本当なのか?また、学歴なしでも稼ぐことはできるのか?についてご紹介いたしました。
結論としては親方になれば、学歴がなくても1000万円を稼ぐことは可能です。
ただし親方になれば稼げるというわけではなく、1000万円を稼ぐためには部下である「子方の協力」が必要不可欠です。
子方から尊敬される親方であるために、鳶職人としての技術はもちろんのこと、段取り良く動ける・的確な指示を出せるなどの「指導者としての魅力」も意識して伸ばしていきましょう。