労働災害防止の観点などから工事現場での着用が義務付けられているヘルメット。
しかし、作業員のヘルメットをよく観察してみると、人によってヘルメットに貼られているテープの本数や太さがちがうことがあります。
ラインテープは企業のロゴなどと一緒に貼られているので、装飾として貼られているイメージが強いかもしれませんが、実はそのテープにはちゃんとした意味があるんです!
ヘルメットのラインテープの意味は?
建築現場などにおいて、安全を確保するために何気なく着用しているヘルメットですが、よく注意してみてみると細長いテープが貼り付けられていますよね。
それがラインテープなのですが、人によって貼ったり貼ってなかったりで、疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。
ヘルメットのラインテープには主に2つの意味があり、「役職の区別」と「デザイン」のために貼られている場合がほとんどです。
「デザイン」はその言葉通り、会社のロゴや会社名、作業員名などをテープに記載し、ヘルメットを被っている人の所属を識別するための使い道です。
そして、もうひとつが今回のメインでもある、「役職の区別」としてラインテープが用いられるパターンです。不要なトラブルを避けるためにも、ラインテープが持つ意味をしっかり理解しておきましょう。
ラインテープの本数が役職を区別する!職長は何本線?
ヘルメットのラインテープは本数が多くなるほど役職も高くなります。
会社によっては、線の本数だけでなく、ラインの太さも変化させて細かく役職を区別している場合もありますが、基本的には「本数が多ければ役職が高い」と覚えておけば間違いないです。
一般的には、ラインテープは三本線まであり、それぞれの本数が持つ意味は以下のようになっています。
- 線なし:一般作業員
- 一本線:職長、現場担当主任、棟梁などの”役職者”
- 二本線:現場管理者、現場監督、施工管理者などの”工事監理資格者”
- 三本線:施工会社の重役
以上のように線の本数によって役職が区別されています。
ですので結論としては、職長は一本線です!
ラインテープにはこんな使われ方も!
前述の通り、基本的には役職を区別するために貼られる場合が多いです。
しかし、その他にも使い道があります。
それは、夜間の安全性を向上させることです。
ラインテープの特徴として、主に以下3つの種類があります。
- 塗装:剥がれにくい
- 無反射:最もスタンダード
- 反射:光を反射するので夜間の視認性が高い
ラインテープは上記3つのいずれかが使われている場合が多いです。
反射タイプに限定して言えば、夜間の作業や明かりの少ない地下での作業、日没が早くなる秋季・冬季の作業などにおいて、視認性及び安全性を高めてくれます。
夜間に作業を行う場合が多いならば反射タイプのラインテープは必須と言えるかもしれませんね。
まとめ
今回はヘルメットのラインテープの意味について解説いたしました。
いかがでしたでしょうか。
テープの本数によって役職を意味している企業や現場もあれば、夜間や秋季・冬季時における作業の安全性を高めるためにラインテープを貼っている場合もあります。
テープの意味は企業によってそれぞれですが、さまざまな意味が込められていることを理解していただけたなら幸いです。