一人親方が従業員を雇ったら雇用保険が必要？手続きの仕方や費用を紹介

2020年6月24日 2020年6月29日

会社が人を雇ったら雇用保険への加入は必須です。
では一人親方が誰かを雇って仕事をする場合は雇用保険は必要なのでしょうか？
また、加入するとしたらどこでどんな手続きをするのか、費用のことも知っておきたいですよね。

そこで今回は、一人親方が従業員を雇ったら雇用保険は必要なのか、手続きの仕方や費用などをご紹介していきます。

一人親方が従業員を雇ったら雇用保険は必要なのか

結論からお伝えすると、一人でも従業員を雇ったら雇用保険加入義務が生じます。
未加入は当然のことながら、手続き漏れがあっても追徴金を課せられますので手続きは正確に行いましょう。

正社員、パート・アルバイトにおいて週の所定労働時間20時間以上で継続して31日以上続けて雇用される者は雇用保険被保険者となり、雇用保険適用事業所に登録している一人親方に1日単位の単発仕事をする者や雇用期間が30日以内の者は日雇労働被保険者となります。

一人親方が初めて雇用保険に加入する時は、まず雇用した日から10日以内に所轄労働基準監督書または公共職業安定所に事業形態が確認できるもの（自宅を事務所などにしている場合は住民票、事務所を借りている場合は事務所賃貸契約の写し)を添えて「労働保険保険関係成立」の届け出をします。

現在は上記手続きを厚生労働省の「電子政府の総合窓口」ページから24時間いつでもできますから時間が取れなければこちらを利用するといいでしょう。

次にハローワーク(公共職業安定所)で

上記の5種類の書類を提出します。
必要な用紙はハローワークに用意してあります。

労働保険保険関係成立届を電子申請していたら控えはパソコンからプリントアウトしたもので問題ありません。

また、上記のうち雇用保険適用事業所届、雇用保険者資格取得届は「ハローワークインターネットサービス」から届出ができます。

事業主が雇用保険の納付をする際には「労働保険概算保険料の申告（継続）」手続きを所轄労働基準監督署または都道府県労働局でが行う必要があるのですが、これも「電子政府の総合窓口」から申請可能です。

保険料の計算は

労働者の賃金×年度ごとに定められた保険料率＝その年の保険料

という計算式で算出します。
それを雇用保険は事業主と労働者が分担します。

「失業等給付」分を労働者が、「雇用安定事業」「能力開発事業」分を事業主が支払うのです。

実は保険料率は年度ごとに国会で決まりますので一定ではなく、毎年政府が発表する保険料率をチェックして計算していきます。

負担率は業種によって配分が違い、建設業の令和2年度の雇用保険料率は12/1000で、労働者が4/1000で事業主が8/1000となっていますから、以下の計算式で事業主負担額を算出して下さい。

12/1000×賃金＝令和2年度の保険料→労働者4/1000：事業主8/1000

例）賃金200000円で計算
12/1000×200000円＝2400円→労働者負担分800円：事業主負担分1600円

今回は一人親方が従業員を雇ったら雇用保険は必要なのか、手続きの仕方や費用をご紹介しました。
雇用保険の届けでは煩雑ですが、電子申請が可能なものに関しては書類に書き込むより早く正確に手続きが済みますのでできるだけ活用し、漏れがないようにきちんと行っておきましょう。