足場材で使われる梁枠。
梁枠は「はりわく」と読み、トラスやビームと呼ばれることもある用語です。
大きい現場であれば運搬用のトラックが出入りするための開口部が足場に設けられていることがありますが、梁枠はその部分で使用される部材のことですね。
もしここまでの説明を聞いてあまりピンと来なかった方やはっきりと覚えていないという方は、ぜひこの機会に梁枠の意味や用途について理解しておきましょう!
足場材の「梁枠(トラス)」とは?
足場材で使用される梁枠とは、足場の下部に設けられた開口部の上部に架け渡される部材のことを言います。
この一文だけではわかりにくいと思いますので、もう少し詳しく解説していきますね。
まず、一般的に足場は必ず地上に接地した状態で上方向に積み上げていきます。
1段目の足場の上に2段目の足場を設置していくという感じですね。
なので普通であれば、1箇所だけ1段目の足場がない場所があるということはあり得ないことです。
もしそのような状態であれば、土台となる足場がない箇所に負荷が集中して足場全体が崩れてしまいますからね。
しかし、梁枠と呼ばれる部材を使うことで、1箇所だけスペースを開けても、一定の強度まで耐えられるようになります。
大きい現場を経験したことがある方なら、運搬用のトラックが出入りする開口部が設けられているのを見たことがあると思いますが、まさにその開口部の上側に梁枠と呼ばれる部材が架け渡されていたのです。
混同に注意!建築用語の「梁枠」の意味
足場で使われる梁枠と建築で使われる梁枠は役割こそ似ていますが、用途が異なります。
知的好奇心が旺盛な方は建築で使われる梁枠についても理解していきましょう。
建築で使われる梁枠に関しては、それぞれの言葉の意味を知ると理解しやすいです。
まず「梁」とは屋根の一番上にある”棟木”と呼ばれる部材に対して、垂直に交わる方向へ渡された部材のことです。
建築物には何本も柱が立っていますが、その柱の上部に垂直に交わるように架け渡されている部材が梁ですね。
ちなみに棟木と並行になるように架け渡されている部材は桁(けた)と言います。
梁と桁はよく混同されやすい用語なので注意してください。
そして、「枠」ですが、枠は扉や窓の周りを囲うように設置する細い部材のことを言います。
ここまでの説明をまとめると、梁枠とは開口部に使われる部材ということです。
開口部とは人の出入り、採光・通風などを目的に開けられた部分のことで、玄関や勝手口、あるいは窓や天窓などがそれに当たります。
開口部を設けることで建築物の強度が弱くなってしまう危険性があるため、設置には一定の基準を満たしていなければなりません。
扉や窓は必要不可欠でありながらも、設置することで建物の耐久性を下げてしまうため、しっかりと強度が確保できているか計算した上で設置することが求められますね。
まとめ
今回は足場材の「梁枠(トラス)」について解説いたしました。
いかがでしたでしょうか。
足場材の梁枠(トラス)とは、足場の開口部の上部に架け渡された部材のことです。
開口部には構造物全体の荷重が集中してしまうため、その負荷に耐える目的で組み込まれます。
参考になれば幸いです。