足場の幅木の設置基準！法令で定められた高さは？

幅木の種類は？

幅木は次の二種類です。

1. 本体と取付部からなる幅木で、取り付け場所に応じ、桁側幅木と妻側幅木があるもの。
2. 本体に加え、作業床に載せて使用するタイプ。水平部分があるL型の幅木です。桁側幅木と妻側幅木があります。

両方とも、単独タイプの足場の1スパンごとに取り付けるものと、長尺タイプの1スパンを超えて取り付けるものがあります。

桁側幅木は足場の作業床の長手方向と平行に取り付ける幅木、妻側幅木は足場の妻側に長手方向と直角にに取り付ける幅木をいいます。

幅木の材料と構造

幅木の各部に使用する材料は木製または金属製で、強度、性能などに均質性があり燃えにくく、経年劣化に強いものであることが必要です。

幅木は本体の高さが15cm以上であることが必要で、取付部が一体構造のもの及び専用の別部材のものは使用中に、容易に外れない構造であることが必要です。

水平部がある幅木に関しては、水平部の幅は5cm以上21cm以下とし、表面に滑り止め加工の措置をしてある、丈夫な構造のものであることが必要です。

床面と本体との隙間が水平方向、垂直方向ともに1cm以下であることが必要です。

ただし次の場合は3cm以下となります。

• 脚柱及び支柱に取り付ける桁側幅木及び妻側幅木については脚柱等と本体との隙間
• 床付き布わく又は水平材に取り付ける桁側幅木については、幅木と幅木の 隙間
• 妻側幅木と桁側幅木との隙間

幅木の使用基準は？

仮設工業会が認定する幅木を使用します。

各種足場において、幅木を使用する場合は、労働安全衛生規則等に定める足場に関する規定によるほか、次によるものとします。

足場の組立状態により生じた規定寸法を超える幅木の隙間は塞ぐ措置を講じます。
幅木には材料等を立てかけたり、仮置き等をしないでください。
もちろん幅木には乗らないようにしましょう。

厚生労働省は、足場からの墜落・転落災害防止総合対策推進要綱を公表し、「より安全な措置」として、幅木を設置することが望ましいとしています。
この場合の幅木は、枠組み足場は15㎝以上で、できる限り高く設置することとしていますが、枠組足場以外の足場に推奨する幅木では高さに言及していません。

物体の落下防止用としては床から高さ10cm以上のものが必要であり、人の墜落防止用としては床から15cm以上のものが必要になります。

足場上での各種作業は移動しながら行うことも多く、足元を見ないで移動する際に作業床から足が外れることを防止したり、滑ったりつまづいた時に瞬間的に足が作業床の外に出てしまうことを防止する、墜落防止等の役目を果たすことができるので、くさび式足場においても15cm以上の高さがあることが望ましいとしています。

また、幅木を足場の側面の全面に取り付けた場合は、防音パネルを足場に取り付けた状態とほぼ同じになると考えられます。
幅木の高さによって足場に作用する風力は比例して荷重が大きくなります。

まとめ

幅木は垂直方向に15cm以上のものを使用しましょう。
また、幅木は経年劣化していない丈夫なものを使用し、隙間は1cm以下にしましょう。
連結した幅木の場合は3cm以下の間隔にすることが大事です。
幅木には人であれ物であれ載せるのは禁止ですので注意しましょう。