鳶職は高所作業に従事する仕事であり、非常に危険な職業として知られています。
そのため、鳶職の死亡率も比較的高いと言われています。
鳶職として働くにあたって、事故がどのくらい多いのか、どのように対策すればいいのか気になるところですよね。
鳶職は死亡事故が多い?事故の実態は?
鳶職をはじめ、建設業は死亡事故の多い業界です。
厚生労働省が発表している「労働災害発生状況(令和2年)」によれば、1年間の労働災害による死亡者数は802人となっています。
前年の845人と比べると5.1%減少し、3年連続で過去最少となっているため、死亡事故自体は年々減少傾向ではあります。
業種別死亡者数は以下の通り。
- 建設業・・・258人(全体の32.2%)
- 第三次産業・・・225人(28.1%)
- 製造業・・・136人(17%)
- 陸上貨物運送事業・・・87人(10.8%)
鳶職に限定すると具体的な数値については明確な統計がありませんが、鳶職の死亡事故数が多いと思われる理由はいくつかあります。
まず、高所での作業であること。
高所作業は事故のリスクが高いものです。
鳶職は建物の屋根や足場など高所での作業が主な業務となりますので、高所からの落下や転落による事故が発生する確率が高いです。
次に、重機の操作や足場の設置などにおけるミスや不備による事故が起きる可能性もあります。
また、現場での事故ではないものの、労働環境の問題も死亡率の高さに関係していると言えるでしょう。
鳶職は季節や天候に左右される仕事であり、作業時間や休憩時間が不規則になることが多いです。
不規則な生活は健康的であるとは言えず、体に負担をかける可能性があります。
鳶職の事故の対策方法
鳶職の事故を防ぐためには、以下のような対策が重要です。
作業環境の整備
正しい作業環境の整備が必要です。
建設現場では作業者の安全を守るため、適切な足場や安全装置の設置が必須です。
安全教育
高所作業に携わる鳶職の方々は適切な安全教育を受ける必要があります。
どのような事故が起きやすいのか、知っているのと知らないのでは大きく違います。
同じような事故を防ぐためにも、安全に関する知識はきちんとつけておきましょう。
労働環境の改善
労働環境の改善も重要です。
鳶職は労働時間や休憩時間が不規則になることが多いため、労働時間の適正化や適切な休憩時間の確保が求められます。
また、体調不良など調子がおかしな時にすぐに異変に気がつけるよう、作業現場での連携やコミュニケーションの強化も大切です。
自己管理
高所作業に従事するにあたって、自己管理能力や身体能力、技術力などが求められます。
鳶職として働く上で必要な身体能力、技術力をつけ、適切な訓練や知識の習得を行い、安全な作業を心がけましょう。
まとめ
本記事では、鳶職の死亡事故はどのくらい多いのか、また、同じような事故を起こさないための対策方法について解説いたしました。
鳶職は高所作業に従事する仕事であり、そのため死亡事故が多いと言われています。
起こりうる事故としては、高所からの転落、重機の操作ミスなどが挙げられます。
また、労働環境の問題も死亡率に関連するでしょう。
鳶職の悲惨な事故を防ぐためにも、正しい作業環境の整備や労働環境の改善、個々の作業者の意識改革が重要です。
安全な作業環境の整備や労働環境の改善に取り組み、事故を防止するためにも、鳶職に従事する人々は一丸となって安全対策を講じることが求められます。