一人親方で労災事故が発生したらどうする？労災保険の加入や申請方法を紹介

一人親方で労災事故が発生したらどうなる？

個人事業主であるため労災保険に加入できない一人親方が仕事をしていて労災事故が発生しても、補償は一切受けられません。

労災は健康保険対象外ですから治療費は全額自己負担になり莫大な治療費がかかり、休業を余儀なくされても収入ゼロでは賄いきれない可能性もあります。

仕事に復帰できなくなるほどの大怪我で障害が残ったとしても保障年金の受給もできませんし、万が一、命を落としたとしたら家族は遺族保障年金どころか遺族保障一時金もなく大変な苦労を強いられるでしょう。

こういう悲劇を起こさないために、厚生労働省では一定の要件を満たしている人に労災保険加入を特別に認める労災保険特別加入制度を設けています。

労災保険の加入・申請方法

労災保険は個人では加入できません。
それは労災保険特別加入制度でも同様で、まず、厚生労働大臣が認可している一人親方団体に入会しなければなりません。
この任意団体を会社の代わりとして労災保険加入の窓口にしているのです。

同じ地域内に個別の団体がいくつも組織されていいて、入会金・年会費を払って入会する訳ですが任意団体ですから個々に会費も手続きに掛かる費用、内部の運営までかなり違いがありますから、入会する団体は慎重に下調べをしてから決めて下さい。
※労災保険特別加入は、実質会社雇用として仕事をしている一人親方は対象外となりますのでご留意ください。

入会した団体から労災保険加入手続きをしてもらう際に本人確認ができる身分証明書に当たるものが必要です。
運転免許証または運転経歴証明書、個人番号カード・住基カードは写真がある面、官公庁が発行した写真付き身分証明書であれば1点の提出で済みます。

国民健康保険証、住民票（マイナンバーの記載がないor塗りつぶしてあるもの）、通知カード（マイナンバーの記載がないか塗りつぶしてあるもの）は2点提出が必要です。

後は保険料の年額を考慮し給付基礎日額のプランを決め、申請書類に必要事項を記入して入会している団体から送付してもらい、申請が通れば労災特別保険加入となる訳です。

まとめ

今回は一人親方で労災事故が発生したらどうしたらよいのか、労災保険の加入や申請方法をご紹介しました。
何もない場所に足場を組んでいく仕事は危険と隣り合わせの仕事です。
労災未加入の状態で労災事故が発生すれば、医療費の100%自己負担や無収入状態が与える生活への打撃はかなり酷いものになるのは明らかです。
安心して仕事をするには十分な備えが必要です。
自分自身のためにも家族のためにも、良い一人親方団体に入会し、特別加入制度を利用して労災保険に加入しておきましょう。