建物の建築や改修をする際や高所で作業する際に足元の安全を陰ながら支えてくれる足場板。
近年はアルミ製や金属製の足場板が使われている場合も多いですが、現場によっては使えないこともあり、杉製の木板や合板などの足場板もまだまだ現役です。
しかし、アルミなどとは違い、木製の足場板は経年劣化などで割れてしまう恐れがあります。
少しでも長く活躍させるために「波釘」を活用しましょう。
足場板に使われる「波釘」とは
「波釘」とは波の形をした薄い板状の鉄片のことです。
先がギザギザと尖っており、その部分を木材に打ち付けていきます。
一般的には木材と木材を繋ぐ用途で使われますが、少し特殊な用途もあります。
その用途については後ほどご説明いたしますね。
波釘の種類には、
- バラの波釘:ハンマーで打ち込む
- 連結波釘:釘打機で打ち込む
- 大型波釘:足場板の木口に打ち込む
といったものがありますが、足場板に使われるのは一般的に「大型波釘」です。
こちらの波釘が少し特殊な使われ方をします。
足場板に使われる「大型波釘」とは
足場板に打ち込む「大型波釘」は木口からの割れが広がるのを防ぎます。
木材の端っこの断面部分を「木口」と言うのですが、木口に波釘をガンガンと打ち込むことで木口からの割れの広がりを防ぐことができるのです。
また、さまざまな割れの中でも特に危険な割れが「貫通割れ」ですが、大型波釘はこの貫通割れも防いでくれます。
もはや足場板に大型波釘は必要不可欠といっても過言ではないかもしれません。
どれくらいの長さ?
大型波釘の長さはメーカーによってバラつきがあります。
一般的なサイズは「158mm×16mm」です。
打ち込む長さは2センチもないですが、この小さな鉄片が木材の両端に有るのと無いのとでは大違いです。
「大型波釘」の価格
大型波釘の価格は、お店によってまちまちでした。
楽天市場を例に挙げると、100個で約5,400円、1000個で約32,400円程度でした。
バラ売りだと82円程度ですが、そこに送料が掛かりますからその点にはご留意ください。
尚、検索される際は「足場用」を含めて検索することをおすすめします!
「大型波釘」だけで検索すると関連性の低いものもヒットし、探しにくい印象を受けました。
「足場用_大型波釘」といった具合に検索してみましょう。
「大型波釘」の使い方
「大型波釘」を用意し、木材の木口(端の断面部分)の中央に配置して打ち込みます。
打ち込むにはコツが必要で「波釘の真ん中、側面、真ん中、側面…」と均等に打っていくとうまく入っていきやすいかもしれません。
無理に打ち込もうとすると木材が割れてしまうので注意が必要です。
また、節に当たると木材が裂けたり、割れてしまったりするのでこちらも気をつけましょう。
波釘が完全に木材に埋まるまで「両端に」打ち込んだら作業完了です。
「大型波釘」を打った後のメンテナンス
しっかりと波釘を打ち込んで木材の強度をあげましたね。
しかし、木材は呼吸しているので、時間の経過とともに伸縮・膨張を繰り返します。
それにより「打ち込んだ波釘が浮いてくる」ことがあります。
浮いた波釘が作業員の手に食い込んで怪我をするようなことがあっては危険です。
定期的に足場板の状態を確認しましょう。
まとめ
今回は足場板に使われる「大型波釘」の長さや使い方についてご紹介いたしました。
両端に大型波釘を打ち込むことで割れを防ぎ、木製の足場板を長く活躍させることができます。
高所作業の安全は足場から。安心安全を確保した上で、気持ちよく作業に取り掛かりましょう!