あなたは源泉徴収の仕組みについて理解しているでしょうか?
会社員の経験がある一人親方であれば、源泉徴収された経験があるでしょうから、何となくはイメージが出来ているかもしれません。
しかし、一人親方として元請けへの請求書を作成する際や、規模が大きくなって従業員を抱えるようになっていけば必然的に源泉徴収の知識が求められますから、しっかりと理解している必要があります。
この機会に源泉徴収の仕組みについて理解しておきましょう。
一人親方必見!源泉徴収税とは?
源泉徴収とは、年間の所得にかかる所得税を支払うために、事業者が給与からあらかじめ差し引いておくことです。
これにより国は安定して税収を得ることができ、確実に所得税を徴収することを可能にしています。
従業員にとっては、事業者が代わりに税金を納めてくれるので確定申告する必要がなくなるというメリットがあったりします。
しかし、一人親方は従業員ではありませんから、源泉徴収は関係のない事柄のように思えます。
ところが、発注側の元請けが請負契約ではなく雇用契約として処理している場合があります。
自分では請負契約だと思っていても、元請け側で勝手に給料扱いにされていることがあるのです。
そして、給料扱いにされると源泉徴収税が引かれてしまいます。
契約内容によっては一人親方であっても源泉徴収されてしまうことはあるので覚えておきましょう。
余談にはなりますが、これが請負契約になると源泉徴収がないので、雇用契約によって元請け会社から源泉徴収分を引いて請求するように言われている方は損をしている気分になるかもしれません。
しかし、源泉徴収された場合は、自分で支払わなければならない税金を代わりに納めてもらっているだけです。
どちらの場合も自分が損をしている訳ではないので安心してください。
源泉徴収税額の計算方法
源泉徴収額の基本的な計算式は「源泉徴収額=支払金額×10.21%」です。
手取り契約の場合ですと少し複雑になりますが、
- 手取り金額÷(100%-10.21%)=源泉徴収分を差し引く前の金額
- 源泉徴収額=源泉徴収分を差し引く前の金額×10.21%
で求められます。
還付金としていくらか戻ってくる場合もある
ここまでで源泉徴収は、事業者が従業員の所得税を支払うために給与からあらかじめ差し引いておくことだとお伝えしました。
しかし、その年に納めるべき所得税は年末調整によって確定しますから、前もって納めていた額に過不足が生じる場合があります。
もし納めすぎていた場合は還付金として自分の元にお金が戻ってきます。
大抵の場合は還付金として納めすぎた税金が返ってくることが多いですが、不足していれば追加で納めることになります。
まとめ
今回は一人親方なら必見の「源泉徴収税」についてご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。
源泉徴収とは、事業者が従業員の給与から差し引き、従業員の代わりにその年に支払うべき所得税を確実に納めるための仕組みのことです。
契約が元請け側で外注費ではなく給与扱いになっている場合や、自分が従業員を雇って給料を支払っているならば源泉徴収については必ず理解しておきましょう。