一人親方は必見！請負業者賠償責任保険について徹底解説！

一人親方でも請負業者賠償責任保険に加入できる？下請け業者も加入しないとダメ？

結論から申し上げると、一人親方でも加入することが出来ます。
また、下請け業者であっても加入することが望ましいです。

一般的に考えると一人親方などの下請け業者の場合は、元請け業者の管理責任のもとで業務を行っています。
元請け業者が請負業者賠償責任保険に加入していれば、元請け会社と下請け会社の双方が自動的に被保険者となりますから、下請け業者がわざわざ請負業者賠償責任保険に加入する必要性は感じられませんよね。

しかし、万が一現場内で下請け業者が工具や材料を落として通行人をケガさせてしまったり、第三者の所有物を壊してしまったりすれば、元請け会社と下請け会社の両方に損害賠償請求がきます。
この際、元請け会社から下請け会社に損害金の支払いを要求される可能性もありますし、下請け業者だからといって加入しなくて良いという訳ではないことは理解しておきましょう。

請負業者賠償責任保険の補償内容

保険会社によって補償内容は様々ですので一概には言えませんが、基本的には以下のような費用に対して保険金が支払われます。

• 損害賠償金・・・被害者に対して支払う治療費や修繕費
• 協力費用・・・保険会社が事故の解決にあたる場合、保険会社に協力するために必要だった交通費や通信費などの費用
• 争訟費用・・・相手側とのトラブルを解決するために支払った裁判費用や弁護士費用
• 損害防止費用・・発生した事故に対して損害の拡大を防止したり軽減するために必要であった費用
• 緊急措置費用・・・被害者に応急手当てをしたり病院へ運んだりした際に必要だった費用

これだけでは想像しにくいと思うので補償の対象になる具体的な事例をみていきましょう。

補償の対象になる工事例

補償の対象になる工事には以下のようなものがあります。

• 外壁の塗装中にペンキ缶を落として通行人の衣服を汚した
• ビル建設工事の足場が外れて落下し、隣接する建物が損壊した
• 資材置場に積んであった材木が崩れて近くで遊んでいた子供に直撃し、ケガをした

続けて、補償の対象外になってしまう工事例について確認していきましょう。

補償の対象外になる工事例

補償の対象外になる工事には以下のようなものがあります。

• 基礎工事や土地の掘削に伴う土地の沈下等によって、土地や建物の損壊や地下水の増減が発生した
• 仕事の終了または引渡し後、その仕事の欠陥が原因で生じた事故
• 工事で発生した、騒音やちり・ほこり等によって近隣の住民が障害を患った

このように請負業者賠償責任保険は、基本的に「作業中の事故」によって賠償責任を負わされた時のための補償であるため、作業中以外に起きた事故には対応できません。

請負業者賠償責任保険では対象外しきれないリスクに関しては、「建設工事保険」や「PL保険」などでカバーしましょう。

請負業者賠償責任保険の契約方法は2種類！

請負業者賠償責任保険の契約方法には「年間包括契約」と「個別スポット契約」の2つがあります。
それぞれにメリットデメリットはありますが、事務の簡素化や保険の付け忘れが防げるなどの観点から、年間包括契約を選ばれる方が多いです。
もちろん、「この工事だけ付けたい」という具合にピンポイントで保険に加入したい場合は個別スポット契約を選ぶのも良いと思います。

まとめ

今回は「請負業者賠償責任保険」について徹底解説いたしました。いかがでしたでしょうか。
請負業者賠償責任保険は下請け業者であっても必ず加入しておきたい保険です。
加入することで、万が一工事中に事故が発生して膨大な損害金を請求されてしまったとしても、迅速に対応することが可能になります。
もちろん、請負業者賠償責任保険だけではカバーしきれないリスクもありますから、必要に応じて「建設工事保険」や「 PL保険」にも加入しましょう。