2022年1月2日よりフルハーネス型安全帯の着用が義務化されました。
それに伴い、フルハーネス型安全帯の新規購入あるいは買い替えを検討されている方もいらっしゃると思いますが、フルハーネス型安全帯を購入するときに使える補助金があることをご存知ですか?
いくらか条件はありますが、もし条件をクリアすることが出来れば最大で300,000円の補助金を受け取ることができます。
これを活用しない手はありませんね!
フルハーネス型安全帯を購入するときに使える補助金は?
フルハーネス型安全帯を新しく買い換える時に使える補助金には既存不適合機械等更新支援補助金というものがあります。
何やら難しそうな制度名ですが、簡単に説明すると、旧規格の安全帯を新規格に適合している安全帯に買い換える時のお金を一部負担してくれる補助金です。
補助金を受け取るための条件
補助金を受け取るための条件は2つあります。
一つ目の条件は以下2つの条件いずれかに該当していることです。
- 旧規格からの新規格のフルハーネスへの買い替えであること
- 胴ベルト型安全帯から新規格のフルハーネスへの買い替えであること
そのため、既に新規格の安全帯を購入された方や、旧規格からの買い替えでない方は対象外になります。
あくまで既存不適合機械等更新支援補助金は、規格に適合していない設備などを新しくする際の負担を軽くするための補助金なので、その点については理解しておきましょう。
二つ目の条件は、購入する新規格の安全帯が、追加安全措置基準のうち2項目以上に適合していることです。
追加安全措置の基準には以下6つの項目があります。
- 背中X字、腿V字型
- 2本ランヤード又は追加の補助ロープ(ランヤード+補助ロープ)
- ロック装置付き巻取器
- サスペンショントラウマ防止ストラップ
- ワンタッチバックル
- 反射板等
上記の項目のうち2項目以上を満たしていなければ補助金の対象になりません。
また、こちらの補助金には予算が決められています。
追加安全措置基準に適合する項目が多ければ多いほど点数が上がって行くのですが、その点数が高い人から優先的に補助金が支給されていく仕組みになっています。
2項目は0点、3項目は5点、4項目は10点、5項目以上で20点となっていますから、補助金を受け取る確率を上げるためには意識しておきたいポイントです。
既存不適合機械等更新支援補助金の申請方法
見積りの金額が20万円未満の場合と、20万円以上の場合とで申請方法が若干ですが異なります。
小規模事業者の方はそれほど購入金額が大きくならず、20万円未満になるケースも多いと思いますから、今回はそれぞれの場合の申請方法について解説いたします。
見積り額が20万円以上の場合の申請方法
まずは見積り額が20万円以上の場合の申請方法について解説していきます。
見積り額が20万円以上の場合は、以下の8ステップで完結します。
- 建築業労働災害防止協会(以下、建災防)のサイトで補助金の申込をする
- 建災防から補助金の申請者に対して申請番号が通知される
- 補助金の申請書類を記入して、郵送する
- 建災防で審査が行われる
- 交付決定の通知を受け取ったら、販売店で購入する
- 実績報告書類を建災防に郵送する
- 建災防で書類確認が行われる
- 交付が確定したら、補助金を受け取る
続けて、見積り額が20万円未満の場合の申請方法について確認しましょう。
見積り額が20万円未満の場合の申請方法
見積り額が20万円未満の場合は、20万円以上の場合と比べて少しだけ手順が異なります。
なぜなら、20万円未満だと自分で補助金の申請をすることができないからです。
販売店側が20万円未満の注文を一つにまとめ、20万円以上にしてから代わりに申請してくれます。
- 登録支援小売店(以下、販売店)に補助金の申請依頼を提出する
- 販売店側が補助金の申込を行い、申請番号が通知される
- 補助金の申請書類を申請者本人が記入し、郵送する
- 建災防で審査が行われる
- 交付決定の通知を受けたら、販売店で購入する
- 実績報告書類を建災防に郵送する
- 建災防で書類確認が行われる
- 交付が確定したら、補助金を受け取る
以上が既存不適合機械等更新支援補助金の申請方法になります。
見積り額に応じて適切な手順で申請するようにしましょう。
まとめ
今回は、フルハーネス型安全帯を購入する時に使える補助金やその申請方法についてご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。
フルハーネス型安全帯を新しく買い換える時には「既存不適合機械等更新支援補助金」という補助金制度を利用することができます。
補助金の対象は、旧規格または胴ベルト型安全帯を新規格のフルハーネス型安全帯に買い替える方のみですが、金銭的な負担を大幅に減らすことができるため積極的に活用したい制度です。
令和4年度も実施される可能性がありますから、旧規格の安全帯を買い換える予定がある方は、ぜひ建災防のホームページなどをこまめにチェックしてみてくださいね。