足場は建築現場において、作業者、近隣の方々の安全を守るために大切な役割をもっています。その足場の設置において強度計算はとても重要です。
足場の強度計算は必要?
足場の強度計算は、建築現場において作業者そのほか人々の安全を守るために必要な足場に関わる重要な計算であり、また役所に提出する書類にも必要なものなので、結論として足場の強度計算は「必要」となります。
実際に現場で働いている人に強度計算を求めるケースは少なく、知識のある管理者や外部の人間が計算をすることもあります。
しかし、最近ではウェブで検索できたり計算方法を学べる書籍も多かったりするので、現場の人間に強度計算まではできるようになってほしいと望む会社も多く、近年では足場の強度計算のエクセルでのやり方や、初心者でも扱いやすい強度計算のシステムなどが登場しているようです。
足場の強度計算はEXCELでも可能?
結論から言うと、足場の強度計算はEXCELでも可能です。
注意していただきたい点としては、エクセルの場合、間違った数値、条件等を入力していたとしても数値が出てしまうことがある点です。
エクセルを活用する場合は、入力ミスなどの凡ミスはもちろんこと、計算の本質はきちんと理解した上で真っ当な数値が出ているか再度確認するようにしてください。
足場計算におすすめのエクセルシート1:作成者『M’sシステム』さん
枠組足場の場合、計算することにより、枠組足場最下層の建枠の強度の検討、風荷重の算出、壁つなぎの強度検討をスムーズに進めることが可能となります。
以下がエクセルで足場の強度計算をする場合の参考となっています。
このエクセルのシステムを用いてできることは、まず最下層建枠の鉛直荷重の計算。足場の自重と積載荷重から、最下層の建枠に作用する鉛直荷重の算出、以上の算定の計算書の作成などができます。
また、壁つなぎ荷重の計算も可能で、地域区分や近隣高層建築物等の施工条件から風荷重を算出して壁つなぎの安全性を検討することが可能です。
さらには簡易的なデータベース形式なのでシンプルでデータ管理もしやすいです。
特に風荷重の計算に適用する図表と採用値を確認することができる点や、計算過程を明確にできる点もおすすめしたいポイントです。
計算方法は仮設工業会編「足場・型枠支保工設計指針」を参考としたものになっています。
足場計算におすすめのエクセルシート2:作成者『現場施工のための構造計算』さん
続いてご紹介するのは、現場施工に関する計算についてやプログラムなどを詳しくまとめている現場施工のための構造計算というサイトです。
こちらのページに枠組足場における強度を検討するための計算をするエクセルシートなどが紹介されています。
シートに関する丁寧な解説があり、こちらからダウンロードも可能ですので参考にしてみてください。
足場の強度計算にオススメのシステムは?
続いて、エクセル以外の強度計算システムのおすすめをまとめてみました。
株式会社シーワークス
仮設強度計算システムというものが下記からダウンロード可能です。
体験版もあり、体験版の使用用期間が30日もありますので、有料版をダウンロードする前にまずは使い勝手を試してみるのもありだと思います。
川田テクノシステム株式会社
足場における強度チェックや荷重算定が可能で、設計条件や材料などによる細かなシミュレーションもでき、おすすめのシステムです。
年間レンタルでの利用となり有料ですが、購入後のサポートセンターが電話、メールともに対応可能であることなどフォローが充実しており、初めての方には心強いサポートとなっています。
川田テクノシステムまとめ
足場の強度計算が必要かどうか、またEXCELでも計算可能か、そしてオススメの強度計算システムについてもご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
エクセルにおいて参考にできるサイトや、有料ですがきちんとシステムを使って計算ができるものなど様々ありますので、条件に応じて検討してみてください。