一人前について辞書を引いてみると、「技能などが人並みの粋に達すること。
また、その世界で通用するほどになっていること。(精選版 日本国語大辞典)」とあります。
どのようなことが出来るようになれば一人前になれるのか、先の見通しが出来ていたほうがモチベーションが続きやすいですし、結果的により早く自分の目標を達成できます。
「早く一人前になりたい!」という気持ちも大切ですが、どうなれば一人前になれる理解しておくことは更に重要なのではないでしょうか。
一人前の足場屋になるには何年かかるの?
冒頭でも述べたように、「一人前」とは技能などが人並みの域に達すること、その世界で通用するほどになっていることを指します。
しかし、人並みの域とは何とも曖昧でわかりにくい表現ですよね。
足場屋の仕事において、技能が人並みの域に達するとはどの状態を指すのでしょうか。
具体的には、職長の役割を果たせるかどうかが一つの目安になります。
職長とは、現場で足場の組立・解体作業を指揮する人のことです。
自分が理解していないことを他人に教えることはできませんから、「人に教える立場になる=一人前である」と捉えることも出来ますね。
ですから、一人前の足場屋になりたい人は「足場の組立て等作業主任者」の資格を取得し、職長になることを一つの目標として頑張ってみてください。
一人前になるにはどんな仕事を覚える必要があるの?
「一人前になる」ためのひとつの基準である、足場の組立て等作業主任者の取得には3年以上の実務経験が必要ですが、足場職人は一体どのような仕事をしているのでしょうか?
たとえば、以下のような仕事をしています。
- 現地調査
- 図面作成
- 足場材の準備
- 足場の組立・解体
- 現場の片付け
足場は現場に着いてから、行き当たりばったりで組んでいくものではありません。
建物の形状や建物同士の間隔、通路となる道路の道幅などによって最適な足場の種類や組み方が変わってきます。
そのため、まずは建物や周辺環境などを調査するところからスタートし、依頼内容の目的に沿った足場は何かを考えるところから始まります。
足場を組み立てる際には守るなければならないルールがあるので、そのルールに則った図面を作成し、計画的に足場工事を進めていきます。
しかし、これらの業務はある程度仕事に慣れてきた職人がやる仕事です。
働き始めで右も左もわからない新人の頃には、資材の搬入、撤去作業をひたすらやることになると思います。
地味な作業ではありますが、その仕事のおかげで部材の名前や役割などを少しずつ覚えていけますし、足場職人には必須の体力や筋肉が備わっていきます。
一人前になるためには、どんな作業にも無駄はありませんよ。
まとめ
今回は「一人前の足場屋になるには何年かかるのか?」についてご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。
足場屋の仕事で一人前になるためには、2〜3年掛かります。
足場屋の仕事は、肉体的にも精神的にもキツい仕事です。
キツさのあまりすぐに辞めてしまう人も多く、いかに仕事を続けられるかどうかが一人前になれるか、なれないかを左右しています。
仕事に慣れるまでの間は辛抱が必要かもしれませんね。