鳶職人は若くして高級車を乗り回していたり、ブランド物のバッグやアクセサリーを持っている人も結構いますよね。
その姿から鳶職は儲かるというイメージを持っている方もいるかもしれません。
実際のところ鳶職の人たちはお金持ちが多いのか?気になったので調査してみました。
鳶職はお金持ちの人が多いって本当?
鳶職と聞くと、なんとなく「若くして大金を稼いでいる」というイメージを持っている方もいると思います。
たしかに、鳶職人には20代で平均年収を遥かに上回る額を稼いでいたり、30代で年収1,000万円稼いでいる人もいます。
しかし、稼いでいる鳶職は一握り。
実際は平均年収も稼げていない鳶職の方が多いです。
詳しく見ていきましょう。
鳶職は稼げない職業?平均年収を調査
鳶職の年収を把握するために、平均年収で比較してみましょう。
まずは全職業の平均年収から。
国税庁の令和元年度民間給与実態統計調査では、サラリーマンの平均年収は約436万円とされています。
続いてとび工ですが、厚生労働省の令和元年度賃金構造基本統計調査によると、とび工の平均年収は約393万円でした。
このことからとび工の平均年収は、サラリーマンの平均年収を下回る水準であるということがわかります。
鳶職になれば稼げるというイメージがあったかもしれませんが、実際は平均以下の稼ぎしかなかったのです。
こうして見てみると鳶職はあまり稼げない職業に思えます。
しかし、それにも関わらずお金持ちのイメージがあるのは不思議ですよね。
ここからはあくまで推測ですが、金遣いが荒く、本当はそれほど稼いでいなくても、稼いでいる親方に憧れて身の丈以上の生活を送っている鳶職が多いということが考えられます。
ブランドに身を包んでいる鳶職の方は、お金持ちに見えて実は見栄っ張りなだけという可能性も。
大手ゼネコンの下請けとして働くか親方になれば年収600万円も目指せる
これから鳶職になろうと考えている方もいらっしゃるかもしれないので、ここからはどうすれば稼げる鳶職人の仲間入りができるかについて考えていきたいと思います。
その方法は至ってシンプルで、働いた分だけ還元してくれる会社に勤めるか、親方になるかです。
基本的に地方の現場よりも都市部の現場の方が単価は高いですし、当然ですが大手ゼネコンの方が待遇は良いです。
大手ゼネコンの現場が多い会社であれば、40〜50代になった頃に役職がつけば年収600万円も狙えるでしょう。
あるいは、親方として職人をまとめたり、育成したりする立場になれば年収600万円、あるいはそれ以上も目指せます。
もちろん、鳶職人としての市場価値を高めていくために様々な資格取得や実務経験を積む必要はありますが、「どこで働くか」というのは結構重要なポイントです。
同じ働きでも会社によって待遇は異なる
会社によっては「ボーナスなし・厚生年金なし・退職金なし」など、とても魅力的とは言えない会社もありますが、中には条件が非常に良い会社もあります。
たとえば五島学さんが社長をされている「武州鳶」という会社は、鳶の会社でははじめての終身雇用制度を採用したことで一時期話題になりました。
彼はメディアにも何度か出演していて、何千万円もする高級車を数台所有していたり、家賃80万円の高級マンションに住んでいたり、高級クルーザーも所有するなどとにかく派手な印象がある方です。
しかし、そんな一面を持つ一方で従業員に対してとても暖かいことでも知られています。
武州鳶に勤める親方は30代で最高月収230万円、最低でも100万円稼いでいると紹介されていました。
武州鳶に就職することを勧めている訳ではありませんが、同じ働きでも勤める会社によって待遇がちがうことはよくある話です。
年収をアップさせるには好条件の会社で働けるよう自分の実力を磨きつつ、転職を繰り返すことも有効なのではないでしょうか。
まとめ
今回は、鳶職にお金持ちの人が多いのは本当なのか、平均年収なども踏まえてご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。
鳶職の親方であればたしかにお金持ちの人も多いですが、鳶職全体で見ればそれほど多いわけではありません。
それでもお金持ちの人が多く見えるのは、そんな親方たちに憧れた鳶職人が見栄を張って身の丈に合っていない生活をしているからなのかもしれません。