足場の種類の一つにローリングタワー足場というものがありますが、この用語を聞いてどのような足場かイメージが湧くでしょうか。
タワーという言葉が入っていることからも、なんとなく「高さがある足場」ということは想像できるかもしれませんが、ローリングの意味はよくわからないと思います。
ローリングタワー足場は主に内装工事等でよく使われる便利な足場なので、ぜひこの機会に用語の意味を理解していきましょう。
ローリングタワー足場とは?
ローリングタワー足場とは、移動させることが可能な足場のことです。
参照:株式会社大同機械
足場の脚部にはキャスターが取り付けられており、手で押すことで自由に足場を動かせます。
その特性から移動式足場と呼ばれることもある足場です。
主に天井の工事や塗装など内装工事でよく用いられており、ビル2階建てほどの高さを確保しつつも、少人数で簡単かつ安全に作業を進められる利便性・丈夫さも持ち合わせています。
ローリングタワー足場の特徴
先述の通り、ローリングタワー足場の脚部にはキャスターが取り付けられています。
足場を自由に移動させられることがローリングタワー最大の特徴と言えるでしょう。
また、ローリングタワー足場は主に内装工事の高所作業で使われます。
作業床の高さは一般的な1段セットであれば1.7m〜1.9m前後、2段セットであれば3.3m〜3.4m前後の高さが確保でき、最大で約10m近くの作業床高さを達成できるローリングタワー足場も販売されています。
また、ローリングタワーの中間に作業床を設ければ中間位置での作業も可能。
材質は鋼製とアルミ製がありますが、アルミ製の場合は軽量のためサイズによっては大人2人いれば手押しで動かすこともできます。
ローリングタワー足場の組み立て方を紹介
ローリングタワーの組み立てるためには、さまざまな足場材を使います。
今回ご紹介しているのは一般的に必要な部材であるため、用途によってはジョイントやジャッキ等の部材が必要になる場合もあるでしょう。
その場合については適宜使用するようにしてください。
さて、ローリングタワー足場に必要な足場材ですが、一般的には以下のような部材が使われます。
- はしご型建枠
- 手摺り枠
- 筋交
- 布板
- キャスター
- アウトリガー(※4段以上の場合に必要)
ローリングタワー(1段)の組み立て方法
ローリングタワー(1段)の組み立て方法は以下の手順です。
- はしご型建枠の最下段にキャスターを取り付け×2セット
- はしご型建枠に筋交を取り付け、自立させる
- 自立した建枠の内部にも筋交を取り付け
- 鋼製布板や手摺枠を設置
- 手摺枠にも筋交を取り付けて完成
参考動画はこちら!
ローリングタワー組立時の注意点
前提としてローリングタワー組立・解体をする場合は「足場組立て等の業務」の特別教育の受講が義務付けられています。
また、4段以上のローリングタワーを組立・解体する場合は作業主任者の立ち会いが必要です。
ローリングタワーは簡単に組立が可能かつ作業床を移動させられて便利な代物ではありますが、少しのズレや整備不良が足場の倒壊を招く恐れもあります。
足場のプロである皆さんであれば重々承知であるとは思いますが、足場組立・解体の際はくれぐれも細心の注意を払って作業に取り掛かるよう徹底してください。
まとめ
今回はローリングタワー足場とは一体どのようなものなのか、特徴や足場の組み立て方などをご紹介いたしました。
いかがでしたでしょうか。
ローリングタワー足場は主に内装工事の高所作業で使われる、移動可能な足場のことです。
作業床の高さは1.7m前後から最大で約10m近くの商品も販売されており、便利な代物であることは間違いありません。
ただ、組立が簡単といっても安全を守るための足場であることに変わりはありませんので、組立・解体時は細心の注意を払って作業するようにしましょう。