足場職人と鳶職、足場職人と鳶職人はどう違うの?という質問がよくあります。
足場職人も鳶職(とび職)の一種ですが、実は担当する仕事の内容が異なるんです。
足場工事と鳶職(とび職・鳶職人)はどこがどう違う?
仕事内容を詳しく知らない方からすると、足場職人と鳶職人(とび職)は同じように見えますね。
ではまず「鳶職(とびしょく)」とは何か、からご説明いたします。
鳶職(とび職)とは何か?
鳶職人とは、一般的に日本の建設業において高所での作業を専門とする職人です。
鳶職はビルやマンション、プラントなどの大きくて高い所の施工をします。
建設中のマンションなどで作業をしている職人の方を見たことがあると思いますが、そちらが鳶職の方です。
建設現場では、高所を華麗に動き回ることから鳶は「現場の華」とも言われます。
鳶職の歴史は古く、飛鳥時代には、鳶職だと思われる記述がすでにあり、
江戸時代には冠婚葬祭や祭りを担い、街を活性化させ、守ってきた職人であり、人気がありました。
2020年の東京オリンピック開催に向けた建設需要の増加と東北大震災の復興需要により建築業界の人手不足が深刻化しています。
鳶職は足場鳶・重量鳶・鉄骨鳶・橋梁鳶・機械鳶など細かく分けると多種多様の仕事があります。
未経験でも見習いとして働く場合が多く、学歴や資格がなくても就職に問題はないです。
どの業者よりも先に工事現場に乗り込み、仮囲い(工事現場の柵)を組み、鉄骨を組んでいく。
また命の危険がある場所へもまっさきに入ります。
そのため「建設は鳶に始まり、鳶に終わる」とも言われます。
それでは続いて、足場工事の仕事内容を見ていきましょう。
足場職人と鳶職人はどう異なるのでしょうか?
足場職人とは何か?鳶職(とび職・鳶職人)との違いは?
足場職人は一般住宅専門の職人のことをさします。
鳶職(とび職)はビルやマンションなどの高所の施工をする職人であるのに対し、足場工事は一般住宅の足場を組み立てたり解体する職人のことなんですね。
(ちなみに、「足場鳶」と言う場合は「足場工事をしている鳶職の方」のことをさすという意見もあります)
足場職人は、建設現場で必要な足場を設置するスペシャリストのことです。
一体何のために足場を組み立てるのかと言えば、その用途は実に多様。
足場を設置する目的は「すべての作業効率を上げ、安全に作業できるようにすること」です。
足場工事の具体的な仕事内容は?鳶職(とび職)とどう見分ける?
足場職人と鳶職(とび職)の仕事内容の違いを説明しました。
そこで続いては足場工事の具体的な仕事内容や鳶職(鳶職人)との見分け方をご紹介いたします。
足場工事職人の仕事内容とは?
足場工事は工事現場だけでなく、イベントの会場設営・舞台ステージや照明などを組み立てる仕事もあります。
最も身近にある足場といえば、建物の外回りに組まれる足場でしょう。
足場工事は足場を組み立てる作業を行うだけではなく、設置現場の状態や安全性、足場解体時の効率など、それに応じて適格に判断して組み立てることが求められます。
順序・段取りが全てなので体力と頭脳・集中力・チームワークを必要とします。
そこで、近年では足場を組むには「足場の組み立て等作業従事者」の資格が必須となります。
仮設足場のレンタル・備え付け、解体を一体で請け負っている場合が多いです。
体力仕事ですから若い人材も必要ですが、人手不足で海外の若者職人も増えてきています。
重い部材を使って、短時間に足場を組み立てるのに毎日怪我をしないようにどうしたら早く正確に足場を組立てられるかなど体力・筋力だけでなく、仕事をやりきる精神力が必要となります。
足場は実際に使う職人(大工や塗装屋)が使いやすく、安全に作業できる必要があるので気遣いも必要となります。
足場職人と鳶職人(とび職)はどうやって見分ける?
足場工事の方も鳶の方もどちらの職種も作業時は鳶職のズボン=ニッカポッカを履いていることが多いです。
ニッカポッカは、鳶服の中でも特徴的なシルエットで知られるダボダボのズボンのことです。
その起源はオランダの子供用のズボンだったといわれています。
長さが膝下までですそがくくられているため、すそが邪魔にならず、スポーツ用にも軍服にも採用されていました。
その後、工事現場の作業着としても動きやすいということで使用されて定着したものです。
服装はどちらも似ているので、マンションなど高所で作業しているか、住宅の足場を組み立てているか
作業内容で見分けるしかなさそうです。
まとめ
足場工事と鳶職(とび職・鳶職人)の違いをご紹介しました。
足場職人は一般住宅を専門にした足場づくりの職人、鳶職人はビルやマンションなどの高所を作業する職人全般のことを指します。