一口で建設業といっても現場で職人を使い総監督のようなことをする人、職人として実際に現場施工に携わる人、CADを駆使して図面を仕上げる人など様々な形の仕事がありますね。
一般的には足場職人は図面を書く必要はありません。そうした職人は建築施工管理技士と呼ばれる人たちの仕事です。
しかし建築士の資格を取れば、年を重ねて体が動かず現場施工ができなくなったとしても、建築の別の仕事で食べていくことができます。
ビケ足場とは?
足場の種類はたくさんありますが、低層住宅の建築は一般的に「ビケ足場」が採用されます。
ビケ足場は、1980年に株式会社ダイサンが開発した足場材のトップブランドで「くさび緊結式(きんけつしき)」という足場の一種です。
国内で初めてビケ足場の販売をさせたところ、住宅業界で注目を浴び広く普及したため、くさび緊結式の足場を通称ビケ足場と呼びます。
ビケ足場の図面の書き方は?
今回は、TB-600W(通称600ブラケット)、TB-35(通称35ブラケット)の2つのブラケットでの図面の書き方を簡単にご紹介します。
このブラケットは平面図を書く上でも重要なので覚えておくと良いでしょう。
建物周辺の敷地が広い場合はTB-600Wを用い、幅の広い踏板を使用します。
反対に建物周辺の敷地が狭い場合はTB-35を用い、幅の狭い踏板を使用します。
TB-600Wの場合、750mm~850mm程、TB-35の場合、450mm~600mm程
幅を850mmに設定し踏板400mmを使用するとした場合、建物の壁から踏板の先端までが303mmになります。
これがTB-600Wブラケットで400mmの踏板を使用した時の最大「はなれ」となります。
はなれを850mm以上に設定すると、壁からのはなれが300mm以上になってしまうので、基本的にははなれは850mm以内に設定するようにしましょう。
続いて、はなれを600mmに設定して踏板240mmを使用するとした場合は、建物の壁から踏板の先端までが302.5mmになります。
これがTB-35を使用した場合の最大はなれとなります。
この時、はなれを600mm以上に設定してしまうと、壁からのはなれが300mm以上になってしまうので、基本的には600mm以内に収めるようにしてください。
上記は一例ですが、より詳細な図面の書き方を覚えたい場合は、建築施工管理技士の資格の勉強が必要です。
今後のスキルアップのためにも、資格取得を目指すと良いでしょう。
建築施工管理技士はどのくらい勉強が必要?
建築施工管理技士は1級は動画教材を利用するなど効率的に勉強しても180時間程度の時間が必要です。
2級に関しても、同様に効率的に学習をしたとしても100~150時間ほどは必要だといわれています。
自動車のMT車免許の教習時間は最低で60時間かかると言われていますから、その倍以上の勉強時間が必要です。建築施工管理技士とは、建築現場での監督を行う人の一人です。
そもそも施工管理技士とは、建設業法で定められた「施工管理技術検定」の1級または2級に合格した者のことを指します。
一般的に現場監督か設計事務所で仕事をしている方が取得するケースが多いです。
中には、知識向上の為に職人さんが施工管理技士を取得することもあります。
建築のエキスパートになるために必要な資格ということですね。
建築施工管理技士を取得するための勉強方法はテキスト購入、動画講習、専門学校に通う、などにわかれます。
それぞれメリット・デメリットがあるのでご自身にあった方法で身につけましょう。
まとめ
一般的に現場監督か設計事務所で仕事をしている方が取得するケースが多い建築施工管理技士。
中には、知識向上の為に職人さんが施工管理技士を取得することもあります。
建築のエキスパートになるためには取っておくべき資格です。
図面の書き方などは専門的な知識が必要なので、安易に図面を描くのではなく、しっかりとした知識を積むか資格などを取得すると信頼されるのでおすすめです。