足場材の用語に足場ピンと呼ばれるものがあります。
パイプの両端に空いた穴に水平に架け渡された、細い金属の棒のようなものですね。
これを足場ピンというのですが、このピンは一体どのような使われ方をするのでしょうか?
ピンが付いていることによってどんな良いことがあるのか、この記事で理解していきましょう。
【足場材】足場ピンとは?
足場ピンとは、パイプにピン加工がなされ、パイプの中に水平なピンが取り付けられているモノのことです。
連結ピンといって、パイプとパイプを専用のジョイントを用いて連結させる際に、ピンを使って抜けを防止する役割で使われます。
連結ピンは”ホゾ”と呼ばれることもあります。
足場ピンの使用用途
足場ピンの使用用途はズバリ、パイプの「抜け防止」対策です。
たとえば単管パイプ同士の接続はジョイントと呼ばれるパーツを使って繋げますが、ジョイントにも様々な種類があり、ボンジョイント・直線ジョイント・マルチジョイントなどがあります。
ボンジョイントはピン無しのパイプを繋げるジョイントで、ピンが付いている場合は直線ジョイントを使います。
マルチジョイントはボンジョイントと直線ジョイント、どちらの特徴も併せ持ったジョイントです。
人が上に乗る作業足場についてはピン付きを使用するルールになっていて、ピン無しは足場用としては禁止されています。
そのため、足場用として使えるのは直線ジョイントか、マルチジョイントのいずれかになりますね。
足場ピン付きの特徴やメリット・デメリット
ピン付き(ピン加工)のパイプは「抜け防止」対策として一定の効果が期待できます。
人が上に乗って作業する足場においては、足場の安全性を高めるためにピン付きが欠かせません。
抜け防止を目的とした加工にはダボ加工、穴開き加工などがありますが、その中でもピン加工は安全性が特に高いです。
足場用ならばピン付き、足場用以外であればそれ以外でも大丈夫ですが、ピン付きの方が安全性の観点からは安心ですね。
しかし、その一方でピン付きだとジャッキベースなどを連結する際にボルトがピンの部分で止まってしまうというデメリットもあります。
たとえば、パイプサポートなどを単管パイプと接続する際に、パイプサポートのボルト部分がパイプに付いたピンが邪魔で奥に差し込めなくなってしまうのです。
手元にピン付きのパイプしかない場合はパイプカッターなどで片側を切断するなどの工夫が必要になるため注意が必要です。
足場ピン無しの特徴やメリット・デメリットなど
ピン無しは一般的なパイプとして扱え、主に人が乗る仮設足場以外の部分に用いられます。
ピン無しであっても、ダボ加工や穴開き加工といった、圧着による抜け防止対策は施されているため、全くもって抜け防止効果がない訳ではありません。
あくまでも人が乗って作業する上では抜け防止対策が不十分なためピン付きの物を用いる必要があるだけ。
ダボ加工や穴開き加工でも、いくらか抜け防止効果はあります。
ただ、繰り返しお伝えしているように人が上に乗る仮設足場の場合はピン付きのパイプを使うことが基本です。
DIYで物置や杭など人が上に乗らなければピン無しでも問題ないので、目的によって使い分けましょう。
まとめ
今回は足場ピンの使用用途やピン付とは何かなどについてご紹介いたしました。
いかがでしたでしょうか。
足場ピンはパイプの「抜け防止」対策として使われます。
人が上に乗る作業足場についてはピン付きを使用するルールになっており、ピン付きを連結できないボンジョイント等は足場用での使用が禁止されていますので注意しましょう。