マンションも人と同じです。新築した時は綺麗だった建物も、数年後には少しずつ劣化していき、最終的には…。
それは仕方のないことですが、不具合を直していくことが必要です。
大規模な修繕には当然、莫大な資金がかかると想像できるのではないでしょうか。
しかし、相場を知っていることによる値段交渉により少し費用を削減することができるかもしれません。
マンション大規模修繕の費用の相場は?
2018年の国土交通省の発表によると、
マンション1戸あたりの大規模修繕費用は
- 50〜75万円 14.0%
- 75万〜100万円 30.6%
- 100万〜125万円 24.7%
となっています。
50戸のマンション大規模修繕工事費用は
- 2,500万円〜3,750万円 14.0%
- 3,750万円〜5,000万円 30.6%
- 5,000万円〜6,250万円 24.7%
ということになります。
決して安い金額ではありませんね。
費用がかさむことで資金がなくなり、次回の大規模修繕ができなくなってしまったり、十分なメンテナンスができなくなる場合も多いようです。
適切な価格と施工技術を兼ね備えた業者に修理を依頼したいところです。
業者に依頼する場合、見積もりには足場代とは記載されず「直接仮設工事(費)」などと記載されますので注意しましょう。
マンション大規模修繕の足場費用の相場は?
マンション大規模修繕の足場費用は、以下の計算式によって算出することができます。
足場架面積×平米単価=足場費用
足場架(あしばかけ)面積とは?
足場架面積とは、足場を実際に組む範囲を数値化するもので、以下の計算式によって算出することができます。
(外周+8m)×高さ=足場架面積
足場は、壁から少し離れた場所に設置します。でないと倒壊してしまうのです。
そのため8mを足して計算し、より正確な外周に近い数値を算出することになっています。
マンションの規模や1戸の広さが大きければ大きいほど、足場費用も多く必要になるわけですね。
平米(へいべい)単価とは
平米単価とは、1㎡あたりの足場台の単価のことを指します。
都道府県の基準や業者が個別に定めた基準によって単価は変化しますが、600円〜1000円程度で設定されていることがほとんどです。
さらに業者によっては、ここに飛散防止シートの値段を含んでいる場合があります。
飛散防止シートは修繕工事中に塗料やゴミなどが飛散してしまって隣の家屋や人体に被害を与えないように設置する安全のためのシートです。
平米単価を調べる際には、この飛散防止シートの値段が含まれているかを判断する必要があります。
業者に問い合わせてみるといいでしょう。
これらを用いて計算した費用が全体の修繕費用の約1割であることが理想です。
少し高い場合には、相見積もりをとるなどして、適切な価格に調整してもらうといいでしょう。
逆に安い場合には周囲の建物に悪影響がないか、適切な施工が行われるかどうか安全面にも十分注意しておく必要があります。管理会社に丸投げすることがないよう、自分自身もしっかりチェックしておきたいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。マンションの大規模修繕は必ず実施しなければなりません。
運用の手間を省くために管理会社を利用している方は、修繕の際だけでも自ら確認し、適切な施工が行われているか確認してみると良いと思いますよ。