現場の安全を守り、作業効率をアップするためにも欠かせない足場。
特に高所作業の際にはなくてはならない足場ですが、組み立ての際に注意しなくてはならないことがいくつかあります。
足場組立の際に注意すべきポイント1:足場の安全点検の実施
足場組み立ての際はまず足場の種類に応じたチェックリスト等を活用して足場の安全点検を確実に実施しましょう。
作業床、手すり、中さん、筋交い、幅木、ネット、壁つなぎ、根がらみなどの部材が取り外されていないか。緩んでしまっていないか。損傷はないか。
脚部の沈下や横滑りはないか。
作業床に材料や工具が放置されていないか。
風に飛ばされやすいものが放置されていないか。
足場組み立ての現場や足場部材に異常がないことが確認されるまでは作業を開始してはいけません。
点検は現場の作業員の安全・命に関わる重要なことであると意識し、抜け落ちがないようしっかりと行いましょう。
足場組立の際に注意すべきポイント2:安全措置を講じる
足場組み立ての際に注意すべき最も重要なポイントは安全措置を講じ、現場の安全性を高めることです。
建設業で発生する死亡労働災害のうち約45%は墜落・転落によるものと厚生労働省によるデータでわかっています。
このような建設現場での転落などの事故を未然に防ぐためにも足場の組み立ての際、以下のような点に留意してより安全な措置を講じるようにしましょう。
- 上さんを設置する
- 手すりや中さん、幅木を設置する
- 床材は建地と隙間を作らないように設置する
さらに安全性を高めるために「手すり先行工法」を採用しましょう。
手すり先行工法とは足場の組立時に作業床に乗る前に適切な手すりを先に設置し、解体作業時にも作業床を取り外すまで手すりを残しておく工法です。
足場の組立て・解体時の最上層からの墜落防止措置として効果が高い方法の一つです。
枠組足場の場合は最上層の一層下から 手すりを設置、手すりがある状態で組立て・解体の作業を行い、その他の足場の場合は最上層の一層下から手すりを設置し、手すりがある状態で組立て・解体の作業を行うようにしましょう。
また、安全措置の他にも実際に作業をする職人さんが作業しやすいかどうかを考えて組み立てるようにしましょう。
足場の組み方一つで作業員の作業効率はガラリと変わります。
作業員は重いものを持って移動したりしますのでなるべく段差のない安全な足場が必要になります。
作業をする人の立場になって考えながら組むことが大切です。
足場組立の際に注意すべきポイント3:お客様とのトラブルにも注意
足場の組み立てや解体時にお客様が大事にしている植木などを折ってしまたり、お花を踏んづけたりしてしまうトラブルがよくあります。
私たちがなんでもないと思っていたものが実はお客様にとって大事なものだったりしますので、お客様との信頼関係を損ねないよう、お客様の大事にされてる植木、花、鉢などがどこに置いてあるか、足場を組む前・解体する前にチェックしておく必要があります。
このようなトラブルを起こさないためにも事前のお客様との打ち合わせも大事になってきます。
まとめ
今回は足場組立の際に注意すべきポイントを3つご紹介いたしました。足場組み立ては建設現場の安全を守るためにも作業効率を高めるためにも重要な仕事です。足場を組み立てる際には安全性を高められるよう事前の点検をしっかりと行って上で、手すり先行工法を採用するなどして安全措置を講じるようにしましょう。また、お客様との信頼関係を壊さないためにも、現場に置いてある鉢や植物などを踏みつけないよう事前チェックしておくようにしましょう。