一口に足場と言っても種類は多種多様で、用途や使用目的によって形状や使用する資材は大きく違います。
中でも、使用されることが多く最もシンプルな足場が単管足場でしょう。
単管足場はその扱いやすさから、様々な場面で使用されています。
単管足場のステージのメリット・デメリット
単管足場は、枠組み足場に比べて付属品が少なくシンプルに仕上げられるのが特徴です。
単管パイプとクランプのみを使用することがほとんどで柔軟に足場の形状を変化させられるため、通常足場を設置しにくい場所への設置の際に便利というメリットがあります。
高さを必要としない作業台に使用されることも多々あります。
しかし逆にシンプルがゆえに枠組足場に比べて安全性や強度面に不安があるのがデメリットといえます。
長所や短所をよく理解したうえで作業を進めましょう。
また、ステージを組む場合には、単管をただ組み合わせるだけでは強度が足りなくなることが予想されますので積載荷重についても配慮し、安全性を高める努力をする必要があります。
単管足場のステージの組み方手順は?
ステージを組み立てる際には安全に十分配慮しましょう。
必ずすべり止めのついた軍手を着用し、資材を立てかける場所や置いておく場所についても、作業の邪魔にならないよう考えておきましょう。
注意事項を作業者内で共有しておくことも重要です。
①敷板の設置
足場の滑動や沈下を防止するため、地面の上に敷板・敷角などを設置します。
②単管ベース、単管パイプ接合×4~
単管ベースと呼ばれる底が平面になった金具を基準にして、単管パイプを垂直に組み立てていきます。
ステージの大きさに合わせて4本~8本程度必要になります。
③単管パイプ同士を直交クランプで組み合わせる(同時に、筋交いの取り付け)
クランプの締め付けトルクは標準の値でなるべく均一に締めることで枠組みの安定性を確保しましょう。
安全性をより高めたい場合は、筋交いの使用もオススメです。
④平台を乗せるための平台受けを取り付ける
平台を取り付けたら、土台の完成です。
⑤平台を乗せる
平台を乗せ、ぐらつきや破損がないかもう一度確認し、完成です。
単管足場のステージの積載荷重は?
労働安全衛生法及び施行令に基づき、労働安全衛生規則(以下、安衛則)にて単管足場の積載荷重についてのルールが規定されています。(30m以上となる足場については他の規定が適用されますが、ステージの設置ですので割愛します)
積載荷重は、使用材料の「許容曲げ応力度」と「たわみ量」を計算によって確かめることができますが、単管足場の場合は安衛則にて最大積載荷重400kg/スパンと定められています。
いくら400kg以上のものに耐えられそうな構造であっても、この値が基準となります。
安全性を確保するために定められた規則である安衛則に従い、設置するようにしましょう。
まとめ
今回は、単管足場のステージの組み方手順や積載荷重についてまとめました。いかがでしたでしょうか。
単管足場はシンプルな構造で組み立てやすいため重宝しますが、安全性や耐久度の面を十分に考慮したうえで使用したいですね。
積載荷重についても400kg/スパンを超えないよう配慮し、安全なステージ製作に役立ててください。