高所作業に欠かすことのできない足場の設置ですが、作業者の安全を第一に守るためのあらゆる規則が法律により定められています。その規則の中に「高さ(または深さ)が1.5mをこえるところで作業を行うときは、安全に昇降する設備を設けなければならない」というものがあり、そのため昇降階段を設置することが必須となっています。いわゆる「足場階段」や「ステップ」と呼ばれるものです。足場の設置には相応の金額が発生してくるものですが、なるべく安価に済ませたいと思う人が多いのではないでしょうか?
足場階段の必要性と価格相場は?
今では必須となっている足場階段ですが、普及する以前には普通の直立はしごを足場に立てかけるようにして、地上と足場上を昇降していました。
もちろん作業に使う道具や資材等を肩に担いだ状態で昇降するわけですので、はしごによる転落や倒壊等の事故も絶えません。
そこで登場したのが「昇降階段」という階段状に組み上げられた鉄材です。
今でも現場の状況により足場階段の設置がどうしても困難な場合ははしごを用いているようですが、やはり安全面を考慮するとなるべくなら足場階段を設置しておきたいところです。
足場階段の様式は様々ですが、勾配・踏面・けあげ高さ等には一定の基準が設けられており、厚生労働省の定めによると階段の踏面は等間隔で、その幅が20㎝以上、けあげ高さ30㎝以下というように規定されているようです。
また、足場階段は踏板と支柱が一体式になっているものと、支柱(単管パイプ等)と踏板の個別販売とがあり、必要に応じて使い分けができるようになっています。
購入時の平均価格は材質によっても変動しますが、一体式のものでおおよそ15000円~25000円ほど、踏板(自在ステップ)で5000円~12000円ほどとなっているようです。
鉄製だと割安ですが重量があるので持ち運びや組み立て時に少し難儀しそうな印象です。
アルミ製となると軽量で強度もありますが値段は高くなる傾向にあります。
足場階段は新品・中古品の購入のみならず、レンタルリースで足場材として組み込まれている場合もありますので、ニーズに応じて購入orレンタルを選択することも可能です。
仮説足場を中古購入しても大丈夫?
足場材をすべて新品で揃えるとなると相当な金額が発生してきます。
昨今では足場材の中古品を提供する業者も増えてきており、中古購入を検討する人も少なくないのではないでしょうか?
そもそも足場の中古品というのは、第一線から何らかの理由により使用できなくなったものをリサイクルしたものが多いため、その品質に不安を抱いても不思議ではないでしょう。
しかし、作業者の命を守ることに直結する足場材ですから、使用に関しての強度等の規制も厳しく設定されています。
ひびや割れが激しいともちろん使用してはいけませんし、ゆがみ等もない状態のものが販売されています。
作業にかかる使用感・汚れがあるのは否めませんが、景観を重視するか支出の少なさを重視するかで購入方法は選択できます。
また、中古品で資材の全量を確保できるかどうかは問い合わせてみないと把握できませんので、中古品と新品を適宜組み合わせて購入するのもひとつの方法です。
まとめ
足場階段においても足場設置に関しても、法律で細かく基準が設けられている程、現場の安全確保は高所作業の最重要事項となっています。
最近では中古品の質も良く、ネット通販等に対応してくれる業者も増えてきており業者との交渉もしやすい環境が整っていますので、自身の利用目的・予算に応じた購入方法を選択することが可能です。