足場工事をするにあたって耐久性や安全性を確保することは最重要です。
足場は作業員や周囲の安全を守るために利用されるものであり、点検がなされていないような不確かな状態では危険な事故が発生する可能性があります。
そのため、足場工事には日常的に点検すべきポイントや注意事項があります。
足場の日常点検でチェックすべきポイントと注意事項
ここからは早速、足場工事における日常点検でチェックすべきポイントと注意事項についてご説明します。
まず、足場の日常点検のタイミングは朝礼などが終わった後の「作業前」です。
そして、以下のような知識・資格を持った人が行うのが望ましいでしょう。
- 足場の組立て等作業主任者能力向上教育講習修了者
- 足場点検実務研修修了者
- 仮設安全監理者
- 労働安全コンサルタント
点検では主に
- 作業床、手すり、筋交い、ネット、壁つなぎなどの部材に損傷はないか
- 部材が緩んでいないか
- 脚部に沈下や横滑りはないか
- 作業床に工具や材料などが放置されていないか
- 風に飛ばされやすいものが出されていないか
をチェックします。
これらの作業前点検を行い、適切なメンテナンスを行うことで安全な作業環境を実現することができます。
また、日常点検はさきほどご紹介したような知識のある現場の責任者が行うことはもちろん、作業にあたる全員がチェックをするように心がけ、足場工事に関わる人全員が安全への意識を高めるようにしましょう。
知っておくべき足場の基本的な構成要素
日常点検を行う上で、足場の構造について知っておくことも重要です。
改めて足場の基本的な構成要素について理解を深めておきましょう。
1. 足場の骨組み
足場の骨組みは鋼管や鋼材で構成されています。
これらの材料は頑丈で耐久性がありますが、作業員の安全を確保するために適切に取り付けられているかを点検する必要があります。
2. 床板
床板は作業者が歩くための重要な要素です。
床板の取り付けや、傷・欠けがないかを確認することも重要です。
3. 手すり
足場には作業員の安全を確保するための手すりが必要です。
手すりは適切な高さに取り付けられており、安定しているかを確認する必要があります。
4. 安全ネット
足場の周りには、安全ネットを設置することも重要です。
安全ネットは、高所からの落下を防ぐための重要な役割を果たします。
ネットが適切に張られており、破れやほつれがないかを確認する必要があります。
先ほどの日常点検に加え、足場を構成する部材の点検ポイントを十分に理解し、安全な作業環境を維持することが重要です。
そして点検結果に対する適切な処置や修理を行うことも忘れずに行いましょう。
まとめ
足場の日常点検でチェックすべきポイントと注意事項について説明しました。
日常点検では、足場の基礎となる支持材料や設計、組み立て作業のチェック、安定性の確認、耐荷重性の点検などを行います。
日常点検とメンテナンスを適切に行うことで、作業員や周囲の安全を確保することができます。
安全な作業環境を実現するために、定期的な点検とメンテナンスを怠らずに行いましょう。
安全への意識を高め、適切な管理を行うことで、安心して足場作業を実施することができるでしょう。