単管パイプを使って足場を作る時に使用するクランプを単管クランプといいます。
単管パイプを緊結する際に使用する、柱を入れる穴と、締め付け用のナットがついているものです。鉄鋼用や木工用のクランプもあります。
単管クランプとは?
単管を交差あるいは並行して緊結するときに使用する緊結金具です。
一般的に足場職人が締め付けに使用するのはインパクトドライバーかラチェットレンチです。
クランプの緩みはよっぽど締め忘れなければそうそう外れるものではないですが、心配性な方はトルクレンチを使用しましょう。
単価管クランプには金色のものや銀色のものがあります。
単管クランプの種類
単管クランプの種類についてご紹介します。
直交型クランプ(直角に固定する)
最もよく使用されるクランプです。
直交する鋼管の緊結のみに用いるもので鋼管の交差角度を90度に保持させる構造となっています。
引張強度は1500kg以上、許容荷重は500kgとなっています。
しかしクランプ1個あたりの強度以前に1スパンあたりの積載荷重が400kgと規制がされています。
自在型クランプ(好きな形で固定する)
交差する2本の鋼管を自由な角度に緊結するものです。
引張強度は1000kg以上、許容荷重は350kgとなっています。
好きな角度で緊結できるため自在型クランプだけで十分ともうかもしれませんが、基本的に自在型クランプを用いるのは直交クランプのみでは強度が足りない場合に足場を補強するというケースであり、自在型クランプのみで足場を作るというケースはありません。
強度と安定性が失われるため直交型クランプをメインに用いることが多いです。
3連クランプ
直交型または自在型と単クランプをあわせたもので、3本の管の交差緊結に用いる場合のクランプです。
単管クランプをつなぐ時に必要なのはラチェットレンチ
単管クランプで単管パイプを使った足場を組み場合、最も使用されるのがラチェットレンチという工具です。
ラチェットレンチは、ボルトやナットの締めたり緩めたりする際に特定方向にのみ回転するような構造になっています。
クランプを締め付ける時に使いたい場合は17×21のサイズを購入しましょう。
自在型クランプを垂直に使うときは自在型クランプを複数個利用しましょう。
クランプ自体は1つ200円弱で購入できます。
直交・自在等の種類を間違えないようによく吟味して購入するようにしましょう。
単管クランプのサビ対策について
クランプは電解(クロム)メッキでできています。
イオン化電位の高いクロムで覆われているため、傷がつくと鉄が急速にサビが腐食します。
クロム自体は緻密な酸化皮膜を作り丈夫ですが、それは傷がつかない場合です。
全体をローバルなどの常温亜鉛メッキ塗料(別名ジンクリッチ塗料)を使用するのが望ましいといえます。
ローバルは防サビには一番有効です。最近ではホームセンターでも販売しているところもあります。
どんなに錆止め加工をしたとしても、組立時の傷から左部てしまうので、組立後に錆止めをするのが一番有効です。
錆びない鉄はありませんので、普段からまめに手入れをし、そして錆び始めたらローバルなどのスプレータイプのものなどを使って塗るというのが一番効果的です。
サビてしまうとクランプ自体の強度が落ちてしまいます。
まとめ
単管パイプなどを固定する際に使用される足場のクランプを単管クランプといいます。
単管クランプには直交型のものと自在型のクランプがあります。つなぐときはラチェットレンチなどで締め付けます。
単管クランプは傷がつくと錆びついてしまいますのでローバルなどを使用して防サビ対策をしておくとよいでしょう。